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鼻詰まり

鼻は呼吸をする時、空気の通り道として大切な働きをしています。
小さいお子さまは自分で鼻をかむことができないため、保護者の方がお子さまの鼻詰まりに気づいてあげ、悪化する前に治療をすることが大切です。

 

○鼻詰まりが起こっているとどうなるのか
鼻詰まりが起きていると、睡眠障害の原因となることがわかっています。
睡眠障害が続く場合、脳が十分に休めないので、心や体の発育障害を招いてしまう事もあります。
鼻詰まりを放置していると、「ぐっすり眠れる」「美味しくご飯を食べられる」「息苦しくならず元気に走れる」といったことさえ難しくなってしまうことがあります。お子さまは鼻詰まりがあっても「鼻が詰まっている」と訴えることはできません。それは、幼い頃から鼻が詰まっているとその状態が当たり前になり、症状を自覚することが難しいからです。

○鼻詰まりが起きる原因
お子さまの鼻詰まりの多くは、慢性鼻炎(アレルギー性鼻炎、非アレルギー性鼻炎)によって、鼻腔の粘膜が腫れているからです。
そして、慢性鼻炎による鼻詰まりは、症状が少しずつ進行することと、無意識に口呼吸で代替してしまうこと、日中は症状が軽く、睡眠中に悪化する傾向があるため、くしゃみや鼻水と違い、気づかない状態が続いてしまうことがあります。

○鼻詰まりに関連する他の症状
1)嗅覚障害
慢性鼻炎は、鼻腔の粘膜が広い範囲で腫れてしまう病気です。においの神経が分布している部分まで粘膜の腫れが及ぶと、そこに空気が入り込めず、嗅覚障害になってしまいます。

2)慢性副鼻腔炎
副鼻腔とは、顔面の骨の中にある空洞のことです。副鼻腔内の粘膜が腫れたり、細菌が増殖した状態が慢性化したものが、慢性副鼻腔炎です。鼻がつまったり、ねばっこくて色のついた鼻汁が多く出ます。

3)喘息
喘息患者さまの70%がアレルギー性鼻炎を持っていると言われています。また、アレルギー性鼻炎の患者さまの30%が喘息を持っていると言われています。また、喘息患者さまで、慢性副鼻腔炎を併発してしまうこともあります。

○鼻詰まりのケア方法
鼻をとおし、楽に息ができる状態を作ることです。鼻の粘膜は、温めると血流が良くなります。蒸しタオルを用意して、軽く鼻の頭を温めてあげると効果的です。ネバネバの鼻水が奥で詰まっている状態の時は、軽く鼻を吸ってあげると鼻の粘膜が乾きやすくなります。

 

鼻詰まりについて、治療方法や、ご家庭でのケア方法など、お困りごとがあればお気軽にご相談ください。

医師 山路 和孝

エンゼルこどもクリニック 院長


  • 医学博士 / 日本小児科学会 小児科専門医 / 日本アレルギー学会 アレルギー専門医 / 日本血液学会 血液専門医
  • 【所属学会】日本小児アレルギー学会 / 日本小児血液・がん学会 / 日本夜尿症学会 / 日本小児耳鼻咽喉科学会 など

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